ホステルを開くまでと、それから

2019年7月オープン予定 新富士駅前の宿 きの屋 KINOYA HOSTEL near the Sin-Fuji Station について

布団選び その2(掛け布団)

前回の続きで。
ホステルで使う布団に関して。

最初、掛け布団は羽毛にしようと決めていました。
綿布団の方が安価ですが、自宅やコインランドリーで洗えないデメリットがあります。
羽毛布団の羽毛は水鳥のものだからか(推測ですが)、自宅やコインランドリーでも洗えるのです。

というのも、宿泊施設でお客様が利用するものだから、衛生管理も一般家庭で利用するよりは、厳しく行われるべきですから。

厚生労働省が定める宿泊施設の寝具の衛生管理基準があるようですね。
「公衆浴場における衛生等管理要領等の改正について」
https://www.mhlw.go.jp/topics/2001/0111/tp1106-1.html


でも、羽毛の掛け布団ですが安いものでも1万二千円くらいはするんですよね。
20組は布団が必要ですから、結構大きな買い物です。


それで、本当に羽毛布団で良いのかなと思い、改めて掛け布団についていろいろ調べてみました。

 

掛け布団の充填物の種類

  1. 羽毛
  2. 綿
  3. ポリエステル
  4. 羊毛

などが主のようです。

それぞれの特徴としては、

羽毛は、

  • 一番温かく
  • それでいて軽い。
  • 吸湿性と放湿性に優れ、あまり干さなくてもいい。
  • ただ、安価なものを選ぶとたまに動物臭い。
  • 天日干しはしないほうがいい。
  • コインランドリーや洗濯機で洗えるものが多い。 

綿は、

  • ふっくらして温かい。
  • 比較的重い。
  • 羽毛や羊毛、ポリエステルより放湿性が劣るため、こまめに天日干しの必要がある。
  • コインランドリーや洗濯機では洗えないものが多い。

ポリエステルは、

  • 安価でお求めやすく
  • 軽いので持ち運びや干すのが楽。
  • ただ、綿ほど温かくはない。
  • 化学繊維なので、綿埃が出ない。
  • 動物性の羽毛や羊毛と違いアレルギーがない。
  • 吸湿性は他に劣るが、汗などを吸わず湿気を溜めないので、放湿のために干す必要があまりないとも言える。
  • さらに抗菌や消臭加工が施されたものも多くあり衛生的。
  • コインランドリーや洗濯機で洗えるものが多い。

羊毛は、

  • 温かさは羽毛よりやや劣るが、綿やポリエステルよりは断然温かい。
  • 吸湿性と放湿性に優れ、あまり干さなくてもいい。
  • 天日干しはしないほうがいい。
  • 羽毛に比べれば安価で手に入る。
  • コインランドリーや洗濯機では洗えないものが多い。羊毛は動物性蛋白質を含むため、汚れから虫が湧きやすい。そのため、定期的にクリーニングに出す必要がある。


といったところでしょうか。

こうして各スペックを並べてみると、羽毛とポリエステルの2択かなと思いました。

理由としては、

  • 宿泊施設である以上、衛生管理はしっかりしたいため、コインランドリーや家で洗える布団がいい。
  • 寝室のある2階に布団が干せるベランダがなく、天日干しができないため、あまり頻繁に天日干しせずともいい、普段は室内で立てかけて軽く干すだけでも大丈夫な布団がいい。(天日干しするなら、1階まで布団を降ろして、外で干すしかないが、日常的に行うのはかなり手間。)

 

など。

では、羽毛とポリエステルを比較してみると

  • 羽毛は、吸湿性と放湿性に優れるが、ポリエステルは吸湿性が劣る。
  • 羽毛の方が温かい。
  • 羽毛は高価だが、ポリエステルは安価で手に入る。
  • 羽毛はアレルギーがあるが、化学繊維のポリエステルにはない。

こうして見ると、必ずしも高価な羽毛布団の方が優れているとは言えないと思います。一長一短です。


そして、基本はオールシーズンで使える、厚すぎず、薄過ぎない布団が良いんですよね。
暑くても、寒くても、ある程度は冷暖房で調整出来るので。
お世話になっているリネン屋さんからも聞きましたが、夏場、薄い肌掛け布団に入れ替えるホテルはあまり無いみたいです。
季節ごとに布団を替えたりはせず、年間通して同じ布団を使うのが大きいホテルでは一般的で、厚過ぎず、暖か過ぎないポリエステルの掛け布団が結構使われているらしいのです。


こうした点も考慮して、2択でどちらか選ぶとしたら…
うちでは、取り敢えずポリエステルの掛け布団を採用することにしました。
調べた範囲では吸湿性が劣る以外はとくに気になる点もなく、コスパも良いし、ほぼ完璧じゃないかと…。


それで、充填物がポリエステルの布団でいろいろと探しました。


で見つけたのが、

 

 


有名な西川布団の洗えるタイプの掛け布団。←正式な商品名じゃないです。 
アマゾンで税込み4715円のものです。
ただし、生産国が中国との表記が…少しだけ心配に。

 

説明を読むと…

がわ:ポリエステル100%、詰め物:ポリエステル100%(東レFTわた)

ん…?
東レFTわた”という表記が…。初めて聞くけど、東レは知っている。
で、東レFTわたに調べたところ、綿のように中空構造になった化学繊維で、ポリエステルの弱点であった吸湿性と放湿性に優れ、また保温性も高く、ボリューミーでへたりにくいとのこと。


なんだこれ、これが本当なら、最強じゃないかと…。
最早、ほぼ弱点のない最強の掛け布団です。

早速1枚アマゾンで購入し、2日後には到着。
で、試しに使ってみて問題無さそうなので、追加でこれを15枚買いました。

ようやく掛け布団が決まりました。